つづける君
こはるさん。ギランバレー症候群はご存じですか?
こはる🔰薬剤師
名前は聞いたことありますが、詳しくは分かりません。。
つづける君
今回はギランバレー症候群についてお話しします。さっそく見ていきましょう。
ギランバレー症候群(GBS)
概要
- 病原体感染による自己免疫反応が原因で発症すると言われている。
- 主な発症原因感染はカンピロバクターで、そのほかマイコプラズマやインフルエンザ、ワクチンの接種でも発症した事例がある。
- 複数の末梢神経が障害されるポリニューロパチーで、両側性の運動麻痺
- 液性免疫(抗ガングリオシド抗体)が主体と考えられている。
つづける君
カンピロバクターは、主に鶏肉に存在する菌で、加熱により死滅します。
こはる🔰薬剤師
生の鶏肉は怖いんですね。
つづける君
カンピロバクターの食中毒で言うと、年間300件程度起きているそうです。お店でも鶏肉の刺身が出ることがありますが、私は避けた方がいいと思います。
こはる🔰薬剤師
ポリニューロパチーって何ですか?
つづける君
ポリニューロパチーとは、色んな所に炎症が起きることです。特に手足などの末梢に起きやすいと言われます。
こはる🔰薬剤師
なるほど。液性免疫についても分かりません。。
つづける君
免疫の話は、別でお話ししますね。
症状・病態
病態
- 感染から症状発症までは1~3週間程度で、4週間程度で最も重くなる
- 多くは予後良好だが、重症例では後遺症を残す。
- 血圧異常や不整脈により死亡する場合もある。
主症状
- 運動麻痺 四肢筋力の低下や呼吸筋麻痺
- 感覚麻痺 しびれや疼痛を伴う
- 脳神経領域の麻痺 顔面麻痺や嚥下障害
- 自律神経障害 血圧や脈拍の異常
検査
- 神経伝導検査
- 髄液検査
- MRI
- 抗ガングリオシド抗体
治療
GBSは自己免疫反応であるため、免疫調整療法を行う。
また、早期治療で効果が高い。
免疫グロブリン静注(IVIg)療法
- 作用機序は不明。
- マクロファージや補体の活性を抑制する。
- 血液浄化療法に比べて、安全で簡単なので、治療の第一選択となる。
血液浄化療法(単純血漿交換療法〔PE〕)
- 濾過膜で、血球成分と血漿成分に分けて、血漿成分を捨てる
- 置換液(5%アルブミン液)を補充する
- 抗体除去率は最も高いが、正常な免疫グロブリンの損失も多い
エクリズマブ(医師主導治験)
- 補体C5に対してのモノクローナル抗体
- 発症2週間以内、自力歩行不能なGBS症例に対して実施
- IVIg単独治療より、エクリズマブ併用の場合の方が歩行改善効果が大きいことが判明している。
おわりに
つづける君
ギランバレー症候群については以上です。いかがでしたか?
こはる🔰薬剤師
後遺症が残ると大変ですね。治療も血を入れ替えたり、、鶏肉は必ず火を通します
つづける君
その通りですね。自炊はいいですが、鶏肉には十分に気を付けましょう。
コメント